数世紀にわたる長い歴史を持つルーヴル美術館は、世界でも有数の芸術の中心として知られています。
ここには、レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』や、ギリシャの勝利の女神を表現した「サモトラケのニケ」、そして美しさと神秘性を兼ね備えた『ミロのヴィーナス』など、数多くの名作が展示されています。
この記事では、美術館を訪れる際に知っておきたい基本情報から、絶対見逃せない名作まで、観光をより楽しむためのポイントを紹介しています。旅行の計画を立てる際に役立つ情報が満載ですので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてくださいね。
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ルーヴル美術館:基本情報やおすすめアクセス方法
ここでは下記について解説します。
- ルーヴル美術館とは?
- ルーヴル美術館へのアクセス方法
- 予約なしで入れる?チケット購入ガイド
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ルーヴル美術館とは?
ルーヴル美術館は、パリのセーヌ川沿いにある有名な美術館です。
もともとは王の要塞や宮殿として使用されていましたが、フランス革命のときに国有化され、美術館として一般に公開されるようになりました。館内には膨大なコレクションが収められており、幅広い年代と地域の芸術作品を見ることができます。
ルーヴル美術館の基本情報
ルーヴル美術館の基本情報は下記のとおりです。
名称 | ルーヴル美術館 |
フランス語表記 | Musée du Louvre |
営業時間 | 月・木・土・日曜日:9:00-18:00 水・金曜日:9:00-21:45 ㉁火曜日、1月1日、5月1日、12月25日 |
住所 📍マップ | Musée du Louvre, 75001 Paris |
電話番号 | 01 40 20 53 17 |
HP | 公式サイト |
歴史や背景
その歴史は非常に長く、さまざまな時代の影響を受けながら変革を遂げてきました。そして現在も、世界の文化と芸術の中心として不動の地位を築いています。
以下に、ルーヴル美術館の歴史を年代ごとに時系列で解説します。
- ルーヴルの起源
12世紀:ルーヴルの地には、フィリップ2世(フランス王)が建設した「ルーヴル城」がありました。この城は、パリの防衛のために使われ、王族の居住地としても使用されていました。
16世紀:フランソワ1世(フランス王)は城を改築し、ルネサンス様式の宮殿に変えました。 - 宮殿としての発展
17世紀:ルイ14世は、ヴェルサイユ宮殿に移る前にルーヴル宮殿を拡張し、王室のコレクションを展示しました。美術館としての機能はまだありませんでしたが、王のコレクションが公開されることがありました。 - 近代美術館への変革
18世紀:ルイ16世の時代、王のコレクションが市民に公開されるようになります。この頃、フランス革命の前兆となる時期が訪れ、ルーヴルは次第に文化的中心地として認識され始めます。 - フランス革命とナポレオン時代
フランス革命:1789年のフランス革命によって、王室のコレクションは国有化され、ルーヴル美術館は公式に開館しました。これにより、美術館は一般市民にも開放され、フランス文化の象徴となります。
ナポレオン時代(1804-1814):ナポレオン・ボナパルトは、戦争で手に入れた多数の芸術品をルーヴルに収めます。これにより、ルーヴルはさらに多くの美術品を収蔵し、世界でも最も重要な美術館の一つとなります。 - 現代美術館としての進化
ピラミッドの建設(1989年):ルーヴル美術館の近代化を象徴する出来事が、ガラスのピラミッドの建設です。これは新しいエントランスとして建設され、美術館の象徴的なデザインとなります。 - 現代と未来
現在:ルーヴル美術館は世界で最も訪問者が多い美術館として知られています。フランスを代表する美術館として、より多くの国際的な交流を目指した活動に、今後も期待が高まります。
ルーヴル美術館へのアクセス方法
ルーヴル美術館へのアクセス方法として、最も便利なのは「地下鉄」です。パリの地下鉄は非常に発達しており、複数の地下鉄線が市内を網羅するように通っています。
また、パリの美しい景色を楽しみながら移動したい方には「バス」もおすすめです。
所在地:Musée du Louvre, 75001 Paris, FRANCE
地下鉄(メトロ)でのアクセス
ルーヴル美術館から最も近い地下鉄駅は1号線と7号線の「パレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル(Palais Royal-Musée du Louvre)駅」です。地下通路で直結しているので、案内に従って進むと美術館に到着します。
また、7号線と14号線の「ピラミッド(Pyramides)駅」もほど近く、駅から徒歩約6分で美術館に到着します。
バスでのアクセス
パリのバスも便利な交通手段です。市内には多くの路線が通っているので、「21」「27」「 39」「67」「68」「69」「72」「74」「85」「95」のバスに乗車すると、美術館に近い停留所に到着できます。バスの運行状況は事前に確認しておくと良いでしょう。
バスはメトロに比べて混雑が少なく、観光名所を見ながらの移動が可能なので、写真を撮るチャンスも増えますよ。
徒歩でのアクセス
滞在先のホテルや観光スケジュールによっては、徒歩での美術館訪問も良いでしょう。
特に天気が良い日は、パリの街並みを楽しみながら歩いて行くのがおすすめです。美しい街並みを眺めながらアクセスできますよ。
入口ガイド
ルーヴル美術館には、以下の4つの主な入口があります。パスやチケットの有無で利用できる入口が変わるので、確認してから入口に向かいましょう。
ピラミッド入口(Louvre Pyramid Entrance)
美術館のシンボルであるガラスのピラミッドの正面にある入口です。最もわかりやすく、多くの人が利用する入口ですが、混雑していることが多いです。
カルーゼル・デュ・ルーヴル入口(Carrousel du Louvre Entrance)
ショッピングモール「カルーゼル・デュ・ルーヴル」に直結している地下の入口です。地下鉄1号線と7号線の「パレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル(Palais Royal-Musée du Louvre)駅」とも繋がっているため、アクセスが良好です。
ガラスのピラミッド入口に比べて比較的空いていることが多いので、スムーズに入館したい場合はこちらからの入館がおすすめです。
パッサージュ・リシュリュー入口 (Passage Richelieu)
ピラミッドの北側にある入口で、特にミュージアムパスや事前予約チケットを持っている来館者が利用できる入口です。
ポール・デ・リオン入口 (Porte des Lions)
美術館の南端にあり、イベント時や混雑時に臨時的に使われることが多い入口です。しかし、パスやチケットを持っていない人は通れないこともあります。
予約なしで入れる?チケット購入ガイド
ルーヴル美術館は混雑が絶えないため「予約なしで入れるか?」と心配される方も多いでしょう。
この項目では、チケット購入に関する料金やオンライン予約の方法などを詳しく解説します。スムーズな入場のために、事前に知っておくべきポイントをチェックしておきましょう。
チケットの購入方法、予約の必要性
ルーヴル美術館は、現地のチケット窓口で当日券を購入することが可能です。ただし、待ち時間が長くなる場合が多いため、オンラインで事前予約することが推奨されています。
●チケット料金
- 一般:22.00ユーロ
特定の条件を満たす場合(例:障害者や学生など)には割引が適用されることもあります。 - 18歳未満および25歳以下のEU市民:無料
※10月から3月までの毎月第1日曜日、7月14日(革命記念日):無料
※パリミュージアムパス利用可能
料金や条件は定期的に変更されることがあるため、訪問前に公式サイトで最新の情報を確認することをおすすめします。
●オンライン予約の手順
オンライン予約をすることで当日チケット売り場に並ぶ必要がなく、スムーズに入場できるためとても便利です。特に観光シーズンや週末は混雑が予想されるため、早めの予約がおすすめです。
基本的には以下のステップで予約ができます。
- ウェブサイトにアクセス
まず、予約サイトにアクセスします。 - 訪問日時とチケットを選ぶ
訪問したい日時やチケットの種類を選びます。人気の時間帯は早めに埋まることが多いので、早めの予約をおすすめします。 - 個人情報の入力
名前やメールアドレスなどの必要事項を入力します。 - 支払い
クレジットカードで料金を支払い、予約を完了します。支払いが終わると、確認メールが送られてきます。 - 当日、チケットを持参
予約当日、現地でメールに記載されたQRコードをスマホで見せるか、印刷したチケットを持参します。
公式サイトはもちろん、KKdayなどの予約サイトを使うと日本語でスムーズに予約できます。予約サイトでは特別な割引やキャンペーンをしていることもあるので、ぜひサイトをチェックしてみてくださいね。
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混雑を避けるための時間帯とスムーズな入場の裏技
混雑を避けるためには、平日の朝一番や閉館1〜2時間前に訪れるのが良いでしょう。特に、月曜日や水曜日は比較的空いていることが多いとされています。
リヴォリ通り99入口や地下鉄「パレ・ロワイヤル=ミュゼ・デュ・ルーヴル駅」からの美術館直結入口、または前売り券やパスを持っている人専用のパッサージュ・リシュリュー入口からだと空いているので、スムーズに入館できます。
ルーヴル美術館:おすすめ作品やモデルコース
ここでは下記について解説します。
- ルーヴル美術館の三大傑作
- 魅力たっぷり有名絵画や彫刻作品
- ルーヴル美術館は何時間で回れるのか?
- 周辺おすすめスポット
- ギフトショップ・お土産情報
- 鑑賞に役立つ書籍や解説本
- ルーヴル美術館おすすめガイドのまとめ
ルーヴル美術館の三大傑作
この項目では「ルーヴル美術館を訪れるなら、これだけは必ず見ておきたい」という、三大傑作をご紹介します。
モナ・リザ
ルーヴル美術館といえば、まず『モナ・リザ』を思い浮かべる人が多いでしょう。イタリアのルネサンス期に活躍したレオナルド・ダ・ヴィンチによって描かれたこの絵画は、今なお世界中の人々を魅了しています。
モナ・リザの微笑みは「神秘的」と称され、どの角度から見ても目が合うように感じる独特の描写が特徴です。背景には深みのある風景が描かれ、奥行きのある構図が実に見事です。あまり大きな絵画ではありませんが、厳重なセキュリティの中に展示されていています。
モナ・リザの前にはいつも多くの人が集まってるので、混雑時間を避けるために朝早くに行くことをおすすめします。
作品名 | モナ・リザ |
フランス語表記 | La Joconde |
作者 | レオナルド・ダ・ヴィンチ |
年代 | 1503年〜1506年頃 |
展示場所 | ドゥノン翼2階 |
サモトラケのニケ
『サモトラケのニケ』は、ギリシャの勝利の女神ニケ(Nike)を象った彫刻で、動きと力強さが表現された一級の作品です。紀元前190年ごろに作られたとされ、翼を広げて立つ姿は美術史における傑作とされています。
大理石で制作されたこの彫刻は、エーゲ海のサモトラケ島(現在のサモトラキ島)で発見されたことから『サモトラケのニケ』と呼ばれるようになりました。「勝利の女神」ということで、ニケはスポーツブランド「ナイキ」のモチーフになっていることでも有名です。
作品名 | サモトラケのニケ |
フランス語表記 | Victoire de Samothrace |
作者 | 不明 |
年代 | 紀元前2世紀頃 |
展示場所 | ドゥノン翼 階段踊り場 |
ミロのヴィーナス
優雅な姿勢と美しい顔立ちが特徴の古代ギリシア彫刻で有名なのが『ミロのヴィーナス』です。紀元前2世紀ごろに制作されたと考えられており、1820年にギリシャのミロス島で発見されました。
黄金比といわれるプロポーションとエレガントな曲線美、力強い存在感が特徴です。また、両腕が失われていることで、神秘性が増しています。この彫刻は発見当時から非常に高く評価され、今ではルーヴル美術館の象徴的な作品のひとつとされています。
作品名 | ミロのヴィーナス |
フランス語表記 | Vénus de Milo |
作者 | 不明 |
年代 | 紀元前2世紀頃 |
展示場所 | シュリー翼1階 |
魅力たっぷり有名絵画や彫刻作品
『モナ・リザ』『サモトラケのニケ』『ミロのヴィーナス』のルーヴル三大傑作に加え、ほかにも押さえておきたい作品がいくつもあります。
ここでは代表的な絵画作品と彫刻作品を厳選して紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
フランス絵画やルネサンス期の代表作品
民衆を導く自由の女神/ウジェーヌ・ドラクロワ
仏語タイトル:Le 28 juillet 1830. La Liberté guidant le peuple
ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』は、1830年のフランス7月革命を象徴的に描いた作品です。
画面の中央に立つ自由の女神「マリアンヌ」は、革命を先導し、民衆の象徴として描かれています。背後には市民階級の人々が続き、国の自由と平等を求める姿が表現されています。この作品は、ロマン主義の影響を受け、激しい動きと感情が描かれ、当時のフランスにおける政治的なエネルギーを見事に映し出しています。
カナの婚礼/パオロ・ヴェロネーゼ
仏語タイトル:Les Noces de Cana
『カナの婚礼』は、イタリアの画家パオロ・ヴェロネーゼによって描かれた巨大な宗教画です。キリスト教の物語に基づき、イエスが婚礼の場で水をワインに変える奇跡を起こした場面を描いています。
細やかな装飾や衣装の美しさ、構図の巧みさにより、祝宴の豊かさが見事に表現されています。画面いっぱいに配置された人物の細部にわたる描写も魅力的で、華やかでありながら神聖さを兼ね備えた、ルーヴルを代表する宗教画のひとつです。
ナポレオン1世の戴冠式/ジャック=ルイ・ダヴィッド
仏語タイトル:Sacre de l’Empereur Napoléon I
フランス皇帝ナポレオン・ボナパルトの戴冠式を記念して描かれた壮大な作品です。パリのノートルダム大聖堂で行われたこの戴冠式で、ナポレオンが自身で皇帝としての冠をかぶり、妻ジョゼフィーヌに冠を授ける瞬間が捉えられています。
ダヴィッドは、巨大なキャンバスに荘厳な雰囲気と、権力と栄光を誇示する細部を繊細に描きました。この作品は、ナポレオンの支配力とその時代の政治的な重要性を強調し、観る者に強い印象を与える構成となっています。
美しき女庭師(聖母子と幼子洗礼者ヨハネ)/ラファエロ・サンティ
仏語タイトル:La Belle Jardinière(La Vierge à l’Enfant avec le petit saint Jean Baptiste)
『聖母子と幼子洗礼者ヨハネ』は、母子と幼子洗礼者ヨハネの穏やかな交流を描いた、ルネサンス期を代表する聖母子画です。聖母マリアが幼いイエスを抱き、隣には幼い洗礼者ヨハネがいます。
ラファエロ特有の柔らかで暖かい色彩と、穏やかな表情が印象的で、人物の輪郭も自然に溶け込むように描かれています。この作品は、家族の愛や信仰の象徴として、見る人々に心安らぐ雰囲気をもたらし、ルネサンス美術の理想と美の調和を感じさせる作品です。
ぜひ見ておきたい彫刻作品
ハムラビ法典/作者不明
仏語タイトル:La Code de Hammurabi
『ハムラビ法典』は、古代メソポタミアのバビロン第6代王ハムラビが制定した世界最古級の成文法です。石に刻まれた法典は、有名な「目には目を、歯には歯を」の原則を示しています。
約280条からなる規定は、契約、家族、刑事に関する具体的な罰則が記されていて、現代法にも通じる「法の下の平等」の概念が根付いています。
瀕死の奴隷/ミケランジェロ・ブオナローティ
仏語タイトル:Esclave mourant
『瀕死の奴隷』はミケランジェロが制作した彫刻作品で、全身の筋肉がリアルに描かれています。拘束されながらも自由を求める姿は、人間の苦悩と解放への願望が現れていて、ミケランジェロの技巧があればこそ実現した作品です。
元々はローマ教皇ユリウス2世の墓碑を飾るために制作されましたが、計画変更により未完のまま残されました。
アルテミスと雌鹿/作者不明
仏語タイトル:Diane de Versailles
古代ローマ時代の彫刻の一つで、狩猟の女神アルテミスと彼女の象徴である雌鹿が描かれています。アルテミスはしなやかで優雅な姿で弓を構え、力強さと美しさを兼ね備えた女神の姿が見事に表現されています。
神話に登場する彼女のキャラクターを忠実に伝えるこの作品は、アルテミスの勇敢さと純潔、自然界との結びつきを象徴しています。
ルーヴル美術館でも人気の高い彫刻で、古代ローマの神話文化と美的感覚が凝縮されています。
アモルの接吻で蘇るプシュケ/アントニオ・カノーヴァ
仏語タイトル:L’Amour et Psyché à demi couchée
『アモルの接吻で蘇るプシュケ』は、愛と情熱を象徴する傑作です。ギリシャ神話に基づき、死に瀕したプシュケが愛の神アモルの接吻で蘇生する瞬間を描いています。
2人が抱き合う構図は緻密で柔らかく、二人の繊細な表情や身体の曲線が美しく表現されています。
カノーヴァの彫刻技術が細部にまで発揮され、まるで大理石が生きているかのような感動を与えます。
美術館そのものの建築美
ルーヴル美術館は中世の要塞として生まれ、16世紀のルネサンス様式や17世紀の古典主義を経て、現代建築のガラスのピラミッドもが融合した、フランスの中でも非常にユニークな歴史的建造物です。
石造りの壁や繊細な彫刻、歴史的で壮麗な装飾が施されたホールなど、内装にも時代ごとの建築美が感じられます。
何世紀にもわたりフランスの歴史と共に進化してきたルーヴル美術館は、建物自体が一つの美術品として存在感を放っています。
「ガラスのピラミッド」や「地下遺跡」
ルーヴル美術館といえば、メインエントランスの「ガラスのピラミッド」も印象的な存在です。アメリカの建築家イオ・ミン・ペイによって設計され、古代と現代が融合したアートとして、パリのシンボルの一つとして親しまれています。また、2006年公開の映画『ダ・ヴィンチ・コード』にも登場し、より有名なスポットになりました。
そして地下には、ルーヴル宮殿の遺跡が広がっており、中世の城の跡や古代の城壁も見学できます。過去のパリを垣間見ることができる貴重な空間は、歴史好きにはたまらない見どころです。
ゴッホやモネの作品はあるのか?
古代の作品やルネサンス、バロックやロココなどを多く展示しているルーヴル美術館には、ゴッホやモネの作品は展示されていません。
ゴッホやモネの代表的な作品を見たい場合は、印象派の作品を多く所蔵しているオルセー美術館へ行きましょう。
また、特にモネがお好きな方は、オランジュリー美術館やマルモッタン・モネ美術館の訪問もおすすめです。
ルーヴル美術館は何時間で回れるのか?
ルーヴル美術館の鑑賞にかかる時間は、個人の興味や目的によって異なります。
一般的に、館内をざっくりと一回りするのに約2〜3時間が必要とされています。
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全作品を見るのにかかる時間は?
ルーヴル美術館の所蔵作品は約38万点にも上ります。一般公開されているのは、そのうち約3万点です。
もし、1つ1つの作品鑑賞に数分かかるとすると、すべてを見て回るには約600時間以上が必要です。1日8時間鑑賞すると仮定した場合、最低でも75日かかることがわかります。
所要時間の目安
ルーヴル美術館を回る所要時間は、一般的には以下のような目安があります。
●短時間訪問(1-2時間)
主要な作品(モナ・リザやミロのヴィーナスなど)を見たい場合、1〜2時間で回ることができます。ただし、混雑している時期には、時間がかかることもあります。
●標準的な訪問(2-4時間)
美術館の主要な展示をじっくり楽しみたい場合、2〜4時間の滞在が推奨されます。この時間帯では、さまざまな作品を見たり、解説を読んだりすることができます。
●じっくり訪問(4時間以上)
美術館全体をじっくりと鑑賞したい場合、4時間以上の滞在が必要です。特にアートや歴史に興味がある方は、時間をかけて多くの作品を楽しむことができます。
入館時に美術館の受付で無料のマップが配布されています。また、美術館の公式サイトからもダウンロード可能で、訪問前に印刷して持参することができます。
広大な展示スペースを有するルーヴル美術館では、マップを使って事前に訪れたい作品や展示を決めておくと、スムーズに鑑賞できるでしょう。
各展示エリアの特徴
美術館内で公開されている主な展示エリアの特徴は、下記のとおりです。
- 古代オリエント美術
ソポタミアや古代ペルシャ、シリアなど、古代の中東地域で制作された芸術作品が展示されています。陶器、彫刻、金属製品、神殿の装飾品などが含まれ、古代文明の宗教や社会、文化に触れられます。
▶シュリー翼、リシュリュー翼1階 - 古代エジプト美術
ここには、ミイラ、神像、壁画、石像が展示され、エジプトの宗教や葬祭の重要性を示しています。
▶シュリー翼半地下・1階・2階 - 古代ギリシャ・エトルリア・ローマ美術
彫刻、壺、陶器などがあり、これらの作品は美と理想、神話、日常生活を表現しています。特に、古代ギリシャの彫刻は、人体の美しさや動きを追求した作品が多く見られます。
▶ドゥノン翼半地下・1階・2階、シュリー翼1階・2階 - 絵画部
13世紀〜19世紀半ばのフランス絵画が揃っています。レオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』、ルーベンスやレンブラントの作品が展示されており、西洋絵画の歴史と発展を体験することができます。
▶シュリー翼、リシュリュー翼3階、ドゥノン翼2階 - 彫刻部
中世初期〜19世紀中頃のフランスやイタリアなどヨーロッパの作品が集められています。中世の宗教彫刻、近代彫刻など、さまざまなスタイルや技法が見られます。
▶リシュリュー翼、ドゥノン翼半地下・1階 - 工芸部
中世から近代にかけての家具、陶磁器、金属細工、ガラス工芸など、美しい工芸品が集められており、実用性と美しさを兼ね備えた作品が多いです。
▶リシュリュー翼2階 - グラフィックアート部
グラフィックアートのエリアでは、版画やデッサン、素描など、紙に描かれた作品が展示されています。印刷技術の発展に伴う作品が多く、印象派の画家たちのデッサンも見られます。(閲覧は予約制)
▶シュリー翼2階、ドゥノン翼2階 - ルーヴル宮の歴史と中世の城砦
このエリアでは、中世の城砦としてのルーヴルの起源や、その後の拡張と変遷を知ることができます。城砦の遺構や歴史的な資料が展示されています。
▶シュリー翼半地下 - アフリカ・アジア・オセアニア・アメリカ美術
アフリカの彫刻、アジアの絵画や陶器、オセアニアの工芸品、アメリカの先住民族の作品など多様な文化が紹介され、西洋とは異なる視点からの芸術を体験できます。
▶ドゥノン翼1階 - イスラム美術
タイルや刺繍、書道、装飾品など、様々な形式の作品があり、イスラム世界の美的感覚と技術の高さを示しています。宗教的なモチーフと幾何学模様が特徴的です。
▶ドゥノン翼1階ヴィスコンティの中庭
ゆっくり鑑賞一日プラン:おすすめルート(約6時間)
下記はおすすめのモデルコースとして、最短で多くの作品を回れるルートを考えたものです。ほかにも観たい作品があれば、自由にカスタマイズしてくださいね。
- シュリー翼3階
・ダイヤのエースを持ついかさま師/ラ・トゥール
・トルコの浴場/アングル - リシュリュー翼3階
・レースを編む女/フェルメール
・浴槽のガブリエル・デストレとその妹 - リシュリュー2階
・ナポレオン3世の居室 - ドゥノン翼2階
・サモトラケのニケ
・春/アルチンボルト
・カナの婚礼/ヴェロネーゼ
・モナ・リザ/ダ・ヴィンチ
・聖母子と幼き洗礼者聖ヨハネ/ラファエロ
・民衆を導く自由の女神/ドラクロワ
・メデューズ号の筏/ジェリコー
・ナポレオン1世の戴冠式/ダヴィッド
・グランド・オダリスク/アングル - ドゥノン翼1階
・アモルの接吻で蘇るプシュケ/アントニオ・カノーヴァ
・瀕死の奴隷/ミケランジェロ - シュリー翼1階
・ミロのヴィーナス
・ハンムラビ法典 - リシュリュー翼半地下
・マルリーの馬①、マルリーの馬②/ギョーム・クストー
ダイジェストプラン:効率よく回るルート(約2時間)
「これだけは押さえておきたい!」という作品だけを集めて回るルートを、下記のとおりに考えました。時間に余裕がある場合は、ぜひ他の作品も楽しんでくださいね。
- リシュリュー翼3階
・レースを編む女/フェルメール - ドゥノン翼2階
・サモトラケのニケ
・カナの婚礼/ヴェロネーゼ
・モナ・リザ/ダ・ヴィンチ
・民衆を導く自由の女神/ドラクロワ
・ナポレオン1世の戴冠式/ダヴィッド - ドゥノン翼1階
・アモルの接吻で蘇るプシュケ/アントニオ・カノーヴァ - シュリー翼1階
・ミロのヴィーナス
・ハンムラビ法典
音声ガイドの利用
音声ガイドは観光客にとって非常に便利なサービスです。ルーヴル美術館では、任天堂の3DSを用いたオーディオガイドがレンタルできます。
日本語にも対応しているので、外国語に不安がある方でも安心です。主要な作品や展示に関する詳しい解説がきけるので、作品の背景や歴史について深く理解することができます。自分で好きな作品を探したり、現在地を確認したりと、ナビとしても便利に使えます。
料金
1台 6.00ユーロ
オーディオガイドは、公式サイトから事前予約が可能です。
※レンタルには身分証明書(パスポートなど、コピー不可)が必要です。
周辺おすすめスポット
ルーヴル美術館の周辺には、いくつもの魅力的なスポットがあります。ここでは厳選した下記5つを紹介します。
- チュイルリー公園
- パレ・ロワイヤル
- サン=トノレ通り
- オランジュリー美術館
- シャンゼリゼ通り
チュイルリー公園
チュイルリー公園は、ルーヴル美術館とコンコルド広場の間に広がる美しい庭園です。整然とした歩道と広々とした芝生、色とりどりの花壇、彫刻が特徴で、散策やピクニックに最適な場所です。
また、噴水の広場には椅子が置かれ、訪れる人々が思い思いにゆったりとくつろげるスペースになっています。公園内にはオランジェリー美術館やカフェもあり、美術を楽しんだり、のんびりとコーヒーを飲んだりすることもできます。
名称 | チュイルリー公園 |
フランス語表記 | Jardin des Tuileries |
営業時間 | 4月〜5月、9月:7:00-21:00 6月〜8月:7:00-23:00 10月〜3月:7:30-19:30 ㉁なし |
住所 📍マップ | Jardin des Tuileries Place de la Concorde, 75001 Paris |
HP | 参考サイト |
パレ・ロワイヤル
パレ・ロワイヤルは、もともと17世紀にルイ13世のために建設され、王家の居城として利用されていました。現在では、文化的な施設やオフィス、そして美しい庭園が広がる場所として知られています。
パレ・ロワイヤルの魅力は、その静けさと優雅さです。庭園は整然としたデザインで、穏やかなひとときを楽しむことができます。また、庭園内にはアート作品や彫刻が点在しており、フォトスポットとしても人気があります。
また、さまざまなショップやカフェがあり、地元の人々や観光客が憩いの場として利用しています。
名称 | パレ・ロワイヤル |
フランス語表記 | Palais Royal |
営業時間 | 8:30-20:30(4月〜9月は22:30まで) ㉁1月1日、5月1日、12月25日 |
住所 📍マップ | 8 Rue de Montpensier, 75001 Paris |
HP | 公式サイト |
サン=トノレ通り
サン=トノレ通りは、パリの1区に位置する歴史的な通りで、特にファッションとショッピングの中心地として知られています。高級ブランドのブティックやアートギャラリー、カフェが立ち並び、洗練された雰囲気が漂っています。
さらに通り沿いには歴史的な建物も多く、観光名所としても人気があります。サン=トノレ通りは、買い物を楽しむだけでなく、パリの文化や歴史を感じられる場所でもあります。
オランジュリー美術館
オランジュリー美術館は、印象派とポスト印象派の名作を多数所蔵しています。もともとはオレンジを越冬させる温室として1852年に建てられ、その後美術館として開館しました。
最大の魅力は、クロード・モネの大作『睡蓮』です。『睡蓮』を展示するための特別な空間が設計され、自然光が作品を照らすよう工夫されています。この没入感あふれる空間で、訪れる人々は静かに作品と向き合えます。
また、ルノワール、セザンヌ、ピカソ、マティスといった著名な画家の作品も展示されており、19世紀末から20世紀初頭の芸術の発展を辿ることができます。
美術館の規模は比較的小さく、1〜2時間ほどでゆっくり鑑賞できるため、パリ観光の合間に立ち寄るのにも最適です。美術愛好家から旅行者まで、幅広い層に愛されるこの美術館は、印象派芸術の豊かな世界を堪能できる、パリならではの名スポットとなっています。
名称 | オランジュリー美術館 |
フランス語表記 | Musée de l’Orangerie |
営業時間 | 9:00-18:00 ㉁火曜日、5月1日、12月25日 |
料金 | 一般:12.50ユーロ 18歳未満および18-25歳のEU市民:無料 毎月第1日曜日:入場無料 ※パリミュージアムパス利用可能 |
住所 📍マップ | Jardin des Tuileries Place de la Concorde, 75001 Paris |
HP | 公式サイト |
シャンゼリゼ通り
シャンゼリゼ通りは、凱旋門とコンコルド広場を結ぶ全長約1.8kmの大通りで、その美しい並木道は「世界で最も美しい通り」と呼ばれています。パリ随一のショッピング通りでもあり、高級ブランド店やカフェ、レストランが並び、華やかな雰囲気が広がっています。常に活気に満ちています。
クリスマスシーズンにはイルミネーションでデコレーションされ、さらに華やかな雰囲気に包まれます。また、毎年7月14日のフランス革命記念日には大規模なパレードが行われ、多くの人で賑わいます。
特に夜はライトアップが美しく、散歩するだけでも楽しめます。
名称 | シャンゼリゼ通り |
フランス語表記 | Avenue des Champs-Élysées |
住所 📍マップ | Avenue des Champs-Élysées, 75008 Paris |
HP | 参考サイト |
ルーヴル美術館で人気のお土産ランキング
ルーヴル美術館のお土産を人気順にランキングで紹介します。
定番のお土産や記念グッズからインパクトのあるものまで、アート愛好家やパリが好きな人へのプレゼントとしても最適ですよ。
- 絵葉書セット
名作絵画の絵葉書は、気軽に買えるお土産として定番ですね。セットで購入してご友人に送ったり、コレクションにしたりと楽しめます。小さくて軽いので、荷物になりにくいのが嬉しいアイテムです。 - モナ・リザのグッズ
ルーヴル美術館といえば『モナ・リザ』!マグカップ、ポストカード、Tシャツやトートバッグなど、さまざまなアイテムにモナ・リザの絵がプリントされていて、インパクトがあります。 - エコバッグ
ショッピングバッグやエコバッグも人気のお土産です。ミュージアムショップでしか手に入らないデザインのものもあり、実用的でエコ志向の人にもおすすめです。 - ミニチュア彫像・レプリカ
ルーヴル美術館を象徴する彫像『ミロのヴィーナス』や『サモトラケのニケ』のミニチュアレプリカが人気です。自宅でも名作に触れられると好評で、インテリアにもぴったり。 - アートブック・カタログ
ルーヴル美術館の所蔵作品をまとめたアートブックやカタログは、美術が好きな人へのプレゼントや自身のパリ旅行の思い出に最適です。美術館限定のエディションや展示会に合わせた特別版などがあります。
鑑賞に役立つ書籍や解説本
ルーヴル美術館についての人気の書籍を紹介します。それぞれ詳しく書かれているので、初めての方でも理解しやすい内容です。
訪問前に予習したい人や、日本に帰ってから改めて作品について知りたい人におすすめです。
『はじめてのルーヴル』中野京子
『怖い絵』の著者による本書は、ルーヴル美術館の17名画を初心者向けに解説した一冊で、特に美術に詳しくない読者でも親しみやすいと評判があります。
作品の背景や当時の社会情勢、画家のエピソードも交えて解説されてるので、美術に関する知識が増えるだけでなく、画家たちの個性や生活まで知ることができます。
『ルーヴルの名画はなぜこんなに面白いのか』井出洋一郎
初心者にも分かりやすい美術鑑賞のコツが分かります。作品ごとにユニークな視点での解説を加え、名画に隠された物語やシンボル、画家の意図などを深く掘り下げています。
ドゥノン翼→リシュリュー翼→シュリー翼と順に読み進めることができ、現地でもガイドブックとして役立ちます。
『一生に一度は見たい ルーヴル美術館 BEST100』大友義博
ルーヴル美術館で必見の作品を厳選して解説しています。この本は、初めてルーヴルを訪れる人から、限られた時間で名作を効率よく鑑賞したい人に向けて、見るべき作品の概要と見どころを網羅的に紹介しています。
ビジュアルが豊富で、気軽に西洋美術を楽しみながら学べる構成になっています。
ルーヴル美術館おすすめガイドのまとめ
ルーヴル美術館は、フランスの歴史と芸術が詰まった世界屈指の美術館です。アートに興味のある人だけでなく、パリを訪れるすべての観光客にとって必見の場所と言えるでしょう。
広大な敷地の館内には『モナ・リザ』や『サモトラケのニケ』『ミロのヴィーナス』といった三大傑作をはじめ、数々のフランス絵画や彫刻の名作まで、見逃せない魅力的な作品が満載です。
1日ですべてを見ることはできませんが、効率良く回るために、あらかじめ見たい作品をピックアップし、チケット予約もしてから訪問するようにしましょう。また、混雑を避けるためには、早朝や夕方の訪問がおすすめです。
ぜひ本記事で紹介したアクセス方法やおすすめの鑑賞ルートを参考にして、美術館滞在をお楽しみくださいね。
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