【ヴェルサイユ宮殿】世界遺産を巡る大人旅！歴史や魅力など徹底解説

「いつかは行ってみたい！」と、世界中の人々が憧れるヴェルサイユ宮殿。豪華な建物や広大で美しい庭園は、思わず息をのむスケールです。

しかし、ヴェルサイユ宮殿の魅力は、ただ美しいだけではありません。フランスが最も栄えた時代の栄光、悲劇の王妃マリー・アントワネットの物語、そしてフランス革命という歴史の大きな転換点が刻まれているのです。

この記事では、ヴェルサイユ宮殿がなぜ世界遺産として大切にされているのかを、わかりやすく解説します。見逃せない見どころやチケットの購入方法、観光におすすめの時期など、旅に役立つ情報もたっぷりご紹介します。

ぜひ最後まで読んで、あなたの素敵な旅のヒントにしてくださいね！

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記事のポイント

世界遺産登録の理由、その価値を解説
必見の魅力と見どころを紹介
チケットの種類とおすすめの予約方法がわかる
季節ごとの楽しみ方とベストシーズンも

Rié

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ヴェルサイユ宮殿はなぜ世界遺産になったのか
ヴェルサイユ宮殿で世界遺産を体験しよう

ヴェルサイユ宮殿はなぜ世界遺産になったのか

ここでは下記について解説します。

いつ世界遺産に？登録は何年？
世界遺産の種類、登録の理由や特徴
ヴェルサイユ宮殿の歴史
マリー・アントワネットとの関係

いつ世界遺産に？登録は何年？

ヴェルサイユ宮殿がユネスコの世界遺産に登録されたのは、1979年です。この年は、世界遺産条約が発効して間もない時期であり、ヴェルサイユ宮殿は初期に登録された貴重な文化遺産のひとつにあたります。

フランス国内では「モン・サン＝ミシェルとその湾」「シャルトル大聖堂」などと並び、最初に登録された貴重な文化遺産群に含まれています。この早期の登録は、ヴェルサイユ宮殿の歴史的・文化的な価値が、国際的にいち早く認められていたことを物語っています。

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世界遺産の種類、登録の理由や特徴

ヴェルサイユ宮殿が世界遺産に登録された背景には、その美しさだけではなく、人類にとって普遍的に重要な価値が認められたことがあります。歴史、芸術、文化、そして社会構造といった多様な観点から高く評価されたのです。

世界遺産は、その価値の性質によって「文化遺産」「自然遺産」「複合遺産」の3つに分類されます。ヴェルサイユ宮殿は、歴史的な建造物群や庭園、そしてそこで育まれた文化的意義により、「文化遺産」として登録されました。

ヴェルサイユ宮殿が文化遺産として認められた主な理由や特徴は以下の通りです。

●フランス絶対王政の象徴
ルイ14世によって大規模な改築が行われ、政治と文化の中心地として機能しました。その壮麗な建築と装飾は、当時のフランスの国力と王権の象徴と言えます。

●ヨーロッパの宮殿建築と庭園デザインに与えた影響
ヴェルサイユ宮殿の建築様式や広大な幾何学式庭園は、ヨーロッパ各国の宮殿や庭園に大きな影響を与えました。その革新的なデザインは、後の時代の模範となりました。

●重要な歴史的出来事の舞台
フランス革命以前は王族の居城であり、数々の重要な政治的、社会的な出来事がここで繰り広げられました。その歴史的意義は非常に大きいと言えます。

●卓越した芸術性と建築技術
宮殿内部の豪華な装飾、絵画、彫刻、そして庭園の精巧なデザインは、当時の最高の芸術家や技術者たちの手によるものです。その芸術的価値と建築技術の高さは、現代においても高く評価されています。

これらの理由から、ヴェルサイユ宮殿は単なる美しい観光地ではなく、人類の共有財産として保護されるべき重要な文化遺産と認められたのです。

ヴェルサイユ宮殿の歴史

ヴェルサイユ宮殿の歴史は、当初はルイ13世が1623年に建てた小さな狩猟用の別荘から始まりました。湿地帯の中にひっそりと佇む小さな館が、後にヨーロッパ随一の壮麗な宮殿へと変貌を遂げることになります。

その転機となったのは、1661年のルイ14世による大規模な改築計画です。幼少期にフロンドの乱を経験し、王権の不安定さを痛感したルイ14世は、パリから離れたこの地に、王の権威を象徴する巨大な宮殿を建設することを決意します。

工事は数十年にわたり、建築家ルイ・ル・ヴォー、ジュール・アルドゥアン＝マンサール、庭園デザイナーのアンドレ・ル・ノートル、内装担当のシャルル・ル・ブランなど、当時の最高の芸術家や技術者が動員されました。広大な敷地を整備し、宮殿や庭園、王族や貴族のための住居や教会などが次々と建設されました。

1682年には、ルイ14世は宮廷をヴェルサイユに移し、政治と文化の中心としての役割をパリから奪いました。以後、ルイ15世、ルイ16世の時代にも増改築や装飾が続けられ、ヴェルサイユ宮殿はその豪華さを極めていきます。

しかし、フランス革命（1789年）の勃発により、王族はヴェルサイユを追われ、宮殿は一時的に荒廃します。革命後、宮殿は様々な用途に利用されましたが、19世紀に入るとその歴史的価値が見直され、修復が進められました。

1871年には、普仏戦争の講和条約がヴェルサイユ宮殿の鏡の回廊で締結されるという歴史的な出来事もありました。その後、第一次世界大戦終結時には、同じく鏡の回廊でヴェルサイユ条約が調印され、20世紀の歴史においても重要な舞台となりました。

現在では、ヴェルサイユ宮殿は国立博物館として公開され、年間数百万人の観光客が訪れる人気の観光地となっています。

マリー・アントワネットとの関係

ヴェルサイユ宮殿といえば、悲劇の王妃マリー・アントワネットを思い浮かべる人も多いでしょう。

オーストリア皇女として生まれた彼女は、フランスとオーストリアの同盟を強化する政略結婚により、ルイ16世の妃として15歳でフランスに嫁ぎました。

ヴェルサイユ宮殿でのマリーの生活は、華やかであると同時に、厳しい宮廷のしきたりに縛られたものでした。彼女は、華美なファッションや社交活動から国民の反感を買い、いつしか「浪費王妃」というイメージを持たれるようになります。

マリーは、ヴェルサイユ宮殿の一角に、自分だけの空間として「プチ・トリアノン」と自然風の庭園「王妃の村里」を造営。ここは彼女が気兼ねなく過ごせるプライベートな空間であり、質素な田舎生活を模して楽しんだと言われています。

しかし、マリーのヴェルサイユでの生活はそう長くは続きませんでした。フランス革命の勃発により、王家は民衆によってパリに連行され、最終的には断頭台で処刑されました。

ヴェルサイユ宮殿は、王妃マリー・アントワネットの華麗な暮らしと、その後の悲劇的な運命を今に伝える歴史の証人です。彼女が愛した「プチ・トリアノン」や「王妃の村里」を訪れると、当時の彼女の生活や想いに触れることができるでしょう。

ヴェルサイユ宮殿で世界遺産を体験しよう

ここでは下記について解説します。

ヴェルサイユはパリではない？フランスのどこ？
ヴェルサイユ宮殿の魅力や見どころ
チケットの買い方・おすすめ予約方法
観光所要時間の目安
ベストシーズンと季節の楽しみ方
ヴェルサイユ宮殿世界遺産を巡る旅まとめ

ヴェルサイユはパリではない？フランスのどこ？

ヴェルサイユ宮殿は、パリの中心部から南西へ約20キロメートルに位置するイヴリーヌ県ヴェルサイユ市にあります。パリとは異なる独立した都市であり、落ち着いた雰囲気の街です。

かつては小さな村でしたが、ルイ13世が狩猟用の館を建てたことがきっかけとなり、ルイ14世の時代に壮大な宮殿が建設され、政治と文化の中心地として発展しました。

基本情報

名称	ヴェルサイユ宮殿
フランス語表記	château de Versailles
敷地の広さ	約800ヘクタール（東京ドーム175個分！）
所在地 📍マップ	Place d’Armes, 78000 Versailles, FRANCE
アクセス	パリ市内から電車（RER C線）で約30～40分
電話番号	01 30 83 78 00
HP	公式サイト

営業時間

ヴェルサイユ宮殿の開館時間は、季節によって日照時間が異なるため、変動することがあります。特にイベント開催時などは開館時間が変更されることがあるため、事前に公式サイトで最新の情報を確認しましょう。

▶4月～10月の営業時間
ヴェルサイユ宮殿（本館）	9:00-18:30	㉁月曜日、1/1、12/25
トリアノン宮殿	12:00-18:30	㉁月曜日、1/1、12/25
庭園	8:00-18:30	年中無休

▶11月～3月の営業時間
ヴェルサイユ宮殿（本館）	9:00-17:30	㉁月曜日、1/1、12/25
トリアノン宮殿	12:00-17:30	㉁月曜日、1/1、12/25
庭園	8:00-18:00	年中無休

ヴェルサイユ宮殿の魅力や見どころ

ヴェルサイユ宮殿の魅力は、その壮大なスケールと、細部にまで施された装飾の美しさにあります。主な見どころをいくつか紹介します。

これらの見どころを巡ることで、フランス王室の栄華、そしてそこで生きた人々の喜びや悲しみといった歴史の断片を感じることができるでしょう。

それぞれの場所が持つ物語に耳を傾けながら見学することで、より深くヴェルサイユ宮殿の魅力を堪能してくださいね。

みどころ①：鏡の間（Galerie des Glaces）

全長約73メートルにも及ぶ壮麗な回廊。壁面には357枚もの鏡がはめ込まれ、天井にはシャルル・ル・ブランによるルイ14世の功績を描いた壮大な絵画が広がります。窓から差し込む光が鏡に反射し、幻想的な空間を作り出します。かつて王侯貴族たちが華やかな衣装をまとい、談笑していた光景が目に浮かぶようです。

1919年には、第一次世界大戦の講和条約であるヴェルサイユ条約が調印された歴史的な場所でもあります。

みどころ②：王の寝室 (Chambre du Roi)

宮殿の中心、まさに心臓部に位置する国王の寝室は、単なる寝室以上の意味を持っていました。毎朝の起床と夜の就寝は国家的な儀式として執り行われ、多くの貴族たちが国王の身の回りの世話をする光景は、当時の絶対王政の象徴とも言えます。

部屋の装飾は、金箔や豪華な織物で彩られ、国王の権威を誇示しています。

みどころ③：王妃の寝室 (Chambre de la Reine)

王妃の寝室もまた、重要な儀式が行われた場所でした。出産時には公衆に公開されるなど、王族の生活は常に公に晒されていました。

マリー・アントワネットの時代には、彼女の趣味に合わせて内装が変更され、より優雅で女性らしい空間となりました。フランス革命時には、この部屋に群衆が押し入り、王妃は命の危機に晒されたという悲劇の舞台にもなりました。

みどころ④：広大な庭園 (Jardins de Versailles)

約800ヘクタールにも及ぶ広大な庭園は、アンドレ・ル・ノートルによって設計されたフランス式庭園の傑作です。幾何学的に配置された花壇、整然と刈り込まれた生垣、そして数多くの噴水や彫刻が、壮麗な景観を作り出しています。

特に、夏期に開催される噴水ショーは、音楽と水が織りなす壮大なエンターテイメントで、多くの観光客を魅了します。庭園内には、運河や池もあり、ボートに乗って優雅な時間を過ごすこともできます。

みどころ⑤：トリアノン宮殿 (Domaine de Trianon)

「グラン・トリアノン（Grand Trianon）」は、ルイ14世が愛妾であるモンテスパン侯爵夫人のために建てた優雅な離宮です。ピンクの大理石が特徴的な美しい建物で、本宮殿とは異なる落ち着いた雰囲気を持っています。

「プチ・トリアノン（Petit Trianon）」は、ルイ15世が愛人のポンパドゥール夫人のために建て、その後マリー・アントワネットが愛用しました。マリーはここに、よりプライベートな空間として、イギリス風の庭園や農村を模した「王妃の村里（Le hameau de la Reine／ル・アモー・ドゥ・ラ・レーヌ）」を造らせ、自然の中で過ごすことを好みました。

チケットの買い方・おすすめ予約方法

ヴェルサイユ宮殿のチケットは、当日券を購入することも可能ですが、オンライン予約が断然おすすめです。

観光シーズン中は、当日券売り場が非常に混雑し、長時間並ぶことも珍しくありません。事前にオンラインで購入しておけば、スムーズに入場でき、貴重な旅行時間を有効に活用できます。

チケットの種類

ヴェルサイユ宮殿では様々な種類のチケットがあり、見学したい範囲や日程に合わせて選べます。

ここでは、主なチケットの種類と料金についてわかりやすく解説します。料金は変更される可能性があるため、最新情報は公式サイトでご確認ください。

▶パスポート
料金	4月〜10月：32ユーロ 11月〜3月：24ユーロ
割引・無料対象	18歳未満やEU圏在住の26歳未満無料
対象エリア	宮殿、庭園、トリアノン宮殿、マリー・アントワネットの離宮

▶宮殿チケット
料金	21ユーロ
割引・無料対象	18歳未満やEU圏在住の26歳未満無料
対象エリア	ヴェルサイユ宮殿（王室の大広間・鏡の回廊含む）

▶トリアノン（離宮）チケット
料金	12ユーロ
割引・無料対象	18歳未満やEU圏在住の26歳未満無料
対象エリア	グラン・トリアノン、プチ・トリアノン

▶庭園
料金	無料
割引・無料対象	ミュージカル・ファウンテンショー開催日は有料
対象エリア	庭園のみ

▶ミュージカル・ファウンテンショー
料金	11ユーロ
割引・無料対象	6歳〜17歳や学生などは10ユーロ
対象エリア	4月〜10月の週末などに行われる音楽付き噴水ショー

観光所要時間の目安

ヴェルサイユ宮殿の観光に必要な時間は、個々の興味や見学する範囲によって大きく異なります。主要な見どころを回るには、3〜5時間が理想的です。庭園や展示にもっと時間をかけたければ、半日以上確保しておくと安心です。

混雑具合や訪れる時期によっても所要時間は異なるので、事前に余裕を持ったスケジュールを立てておくとより楽しめますよ。

宮殿のみ：約2～3時間

主要な部屋（鏡の回廊、王と王妃の寝室など）をじっくり見学する場合、最低でも2～3時間は必要です。混雑状況によっては、さらに時間がかかることもあります。オーディオガイドを利用する場合は、解説を聞く時間も考慮しましょう。

宮殿＋庭園（一部）：約4～5時間

宮殿の見学に加えて、庭園の主要なエリア（中央の庭園、アポロンの泉など）を散策する場合、4～5時間程度を目安にすると良いでしょう。庭園は非常に広いため、全てを徒歩で回るのは大変です。プチトランを利用したり、レンタル自転車を利用したりするのもおすすめです。

宮殿＋庭園＋トリアノン宮殿など全て：1日以上

宮殿、庭園、大トリアノン、小トリアノン、王妃の村里など、全ての施設をじっくり見学しようとすると、丸一日（6時間以上）かかることもあります。特にトリアノン地区は本宮殿から離れているため、移動時間も考慮に入れる必要があります。

👉効率的な観光のポイント

1. 事前に見たい場所を絞る
時間に限りがある場合は、事前に公式サイトやガイドブックなどで見たい場所をピックアップしておきましょう。

2. 移動手段を検討する
広大な庭園内を効率よく移動するために、プチトランやレンタル自転車の利用を検討しましょう。

3. 休憩時間を考慮する
広大な敷地を歩き回るので、適度に休憩を取りながら見学しましょう。庭園内にはカフェやレストランもあります。

4. オーディオガイドを活用する
オーディオガイドを利用すると、展示物の背景や歴史的な情報をより深く理解することができます。

5. 混雑する時間を避ける
午前中の開館直後や、午後の比較的遅い時間が比較的空いていることがあります。

時間に追われることなく、ゆっくり観光を満喫するなら、ヴェルサイユに宿泊するのもアリです◎

ヴェルサイユには様々なタイプの宿泊施設があり、壮麗な雰囲気を味わえる高級ホテルから落ち着いた雰囲気のプチホテルまで、あなたの旅のスタイルや予算に合わせて選ぶことができます。

もし宮殿内のホテルに滞在すれば、朝一番や閉館後の静かな時間を独り占めできるかもしれません！周辺のホテルに滞在すれば、地元のレストランやショップを気軽に楽しむことができますよ。

より詳しいヴェルサイユ宮殿とその周辺のホテル情報については「ヴェルサイユ宮殿に宿泊しよう！周辺おすすめホテル紹介＆予約方法も」の記事をご覧ください。

ベストシーズンと季節の楽しみ方

ヴェルサイユ宮殿は一年を通して楽しめますが、季節によって異なる魅力があります。

どの季節に訪れても、ヴェルサイユ宮殿ならではの美しさと歴史を感じることができるでしょう。

春（4月～5月）

新緑が芽吹き、庭園の花々が色とりどりに咲き誇る美しい季節です。気候も穏やかで、庭園の散策に最適です。特に、春の陽光を浴びながら、花壇や噴水を眺めるのは格別です。ただし、イースターなどの連休と重なると、比較的混雑することがあります。

夏（6月～8月）

庭園の緑が最も濃く、生命力に溢れる季節です。この時期は、有名な噴水ショーが華やかに開催され、多くの観光客で賑わいます。ただし、日差しが強く気温も高くなるため、帽子や日焼け止め、水分補給などの暑さ対策は必須です。夜にはライトアップイベントなども開催されることがあります。

秋（9月～10月）

夏の暑さが和らぎ、過ごしやすい気候となります。庭園の木々が色づき始め、落ち着いた雰囲気の中で宮殿や庭園を散策できます。観光客も比較的少なくなり、ゆっくりと見学したい方におすすめのシーズンです。

冬（11月～3月）

庭園は少し寂しい印象になりますが、宮殿内の豪華な装飾や美術品をじっくりと鑑賞するには最適なシーズンです。オフシーズンとなるため、比較的空いており、静かに見学することができます。クリスマスシーズンには、宮殿や庭園の一部が特別なイルミネーションで飾られることもあります。ただし、寒さが厳しいため、防寒対策をしっかりとして訪れましょう。